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偏差値50以下の大学で、学生の半分は「平均」を正確に理解していない。 [日記]

日本数学会が行った調査で、多数の大学生が、小学校で学ぶ「平均」など、数学の基本を正しく理解しておらず、論理的に説明する力も不足していることが分かったそうです。

調査は昨年4~7月、全国の48大学で、受験を終えたばかりの1年生を中心とする約6000人を対象に実施されたそうです。

この結果は、別に驚くに当たらないような気もします。「分数ができない大学生」という衝撃的な本が出版されたのはもう10年以上も前のことです。それから何の改善策も取られず、大学が増え続けているのですから「平均」を理解しない大学生が僅か四分の一にとどまっていることが奇跡のようにも思えます。

平均に関する問題はこれです。↓

 「100人の平均身長が163.5センチ」の場合、(1)163.5センチより高い人と低い人はそれぞれ50人ずついる(2)全員の身長を足すと1万6350センチになる(3)10センチごとに区分けすると160センチ以上170センチ未満の人が最も多い。

平均については、これらの問が正しいかどうかを問う問題でした。正解はもちろん(1)は×、(2)は○、(3)は×です。この問題の全問正答率は76%だったのです。

偏差値50以下の私立大グループだけに絞れば、この設問に対する正解率は51.2%。二人に一人が出来なかったことになります。

大学入試直後の大学一年生に聞いてこの正解率です。四年生に聞いたらもっと低いかもしれません。でも、これも驚くに当たらないと思います。

平均を求める設問であればほぼ全員ができるのでしょう。しかし、平均値というものを与えられた場合、そこから何を読み取るかは思考力の分野だと思います。

世の中には平均という言葉があふれています。平均年収、平均的な勤労者、平均的な生活、平均的な家庭、平均的な成績。平均は何か安心できるような表現です。そして、何の疑問も持たずにそれを受け入れてしまう人たちが多いでしょう。しかし、平均は決して多数派を意味するわけではないし、中庸を意味するものでもありません。

この問題は、形容詞としての「平均」ではなくて、算数的に「平均」て一体なんだろうと少しでも考えることが出来れば間違いにくい。イメージとしての平均と、算数としての平均の違いの気が付くかを問うているのです。ちょっと考えれば間違わない。そういった意味で、学生の思考力のレベルを測るには良い問題です。

この低い正答率は、日本のゆとり教育が、学生たちの思考力アップに貢献しなかったことを明確に示す一つの実例になると思います。

ゆとり教育に相反する中学受験と中高一貫校教育は、詰め込み教育というイメージが強い。しかし、実際にその問題を解いてみると、思考力を高める良問が多いことに気が付きます。中学受験から中高一貫校のコースはつめこみ、受験オンリー、応用力なし、といった見方をされがちですが、実際は、思考力に富んだ若者を育てていると思います。

それは難関大学が思考力のある学生を求めているからです。大学が良問で思考力のある優秀な学生を選別しようとすれば、それを目指す中高一貫校も、そこに入学するための中学入試の勉強も、思考力を育てることに重点が置かれるのです。

一方、ゆとり教育では、思考するための知識を与えないから思考ができない。平均と言われても、多面的に見るための知識がないから思考に発展しないのです。

ゆとり教育は膨大な無思考層を生んだだけなのかもしれません。公教育はいったいどこへ行ってしまうのでしょうね。




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