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中学受験の損益分岐点? [中学受験とは何か]

先日読んだ「亡国の中学受験」で、偏差値40前後とそれ以下の私立中学での先取り学習の問題が扱われていました。付いて来られない生徒を無視して、大学進学の実績を上げるために強引に先取り学習をする学校もあるのだそうです。

私立中高一貫校は先取り学習が一つのセールスポイントです。先取り学習がないと魅力が半減するかもしれません。しかし、無理した先取り学習は害悪以外の何者でもありません。

先取り学習についていけなくても、それは決して能力的に劣っているということではありません。あくまで成長度合いの関係です。圧倒的に多数の子供たちは、文部省の定めたカリキュラムに沿って学習しているのです。それを一年前倒しで学習する勉強についていけなくても、それはある意味当たり前のことです。

四谷大塚の80%偏差値が50弱の、都内の学校の説明会に出席したことがあります。この学校は偏差値を急伸させていて、それ以前は40台半ば前後が定位置でした。

この学校では、上位三分の一の生徒にだけ先取り学習をさせていました。かつては全クラスで先取り学習をしていましたが、それが必ずしも良い結果をもたらさなかったために止めたのだそうです。

80%偏差値が40台半ばの学校で、三分の二の生徒が先取り学習に適さないということは、偏差値40前後が先取り学習に適するかどうかの目安かもしれません。

先日読んだ「中学受験の常識・非常識」によれば、偏差値40は公立中学ではオール4クラスに相当する学力です。間違いなく勉強はできる子供です。しかし、それでも先取り学習には基礎学力が少し足りないのでしょう。

私立の中高一貫は先取り学習が大きな魅力です。しかし、先取り学習が必ずしも最適な学習の進め方とは限らない。このあたりが、中高一貫校に進学させるメリットの分岐点かもしれません。

先取り学習をして高校3年時には大学受験勉強に集中する。それがうまくいけば、学習面ではすばらしい成果が期待できます。しかし、先取り学習でふるい落とされてしまったら何にもなりません。文部省の指導要領にあわせて勉強を進めたほうがはるかに良いのです。これは中学受験であまり語られることのないリスクです。

亡国の中学受験 (光文社新書)


中学受験の常識・非常識 (角川oneテーマ21)





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